●生理的飛蚊症
硝子体は年をとると、線維の一部が濁ってきます。そして濁った部分が網膜に影を落とすことかあります。これは加齢による生理的な現象で、病気ではありません。だいたい60歳頃になると、約3割の3人に飛蚊症があるといわれます。
しかし、黒い点の数が増えたり、視力が急に落ちたときには、出血や網膜剥離などがおこっている可能性があるので、すぐに診察を受けて下さい。
●後部硝子体剥離
子どものころには硝子体が眼球の中にいっぱいつまっていて、網膜との問にはすき問がありません。ところが、人によっては年をとるにつれて硝子体が液状に変化し、網膜から浮き上かってしまう場合があります。これを後部硝子体剥離といいます。
後部硝子体剥離がおこるときに、網膜と硝子体の間に癒着があると、硝子体が網膜をひっぱります。このとき、光が走るように以えることがあります。この癒着が取れると、光が走らなくなります。後部硝子体剥離自体は、一部の人におこる正常な現象ですが、この癒着が強い場合、硝子体が網膜を強く引っ張り、網膜剥離をおこすことがあります。 |